白井 豊会員卓話:2003年4月23日
 
職業分類:製油製品小売
白井石油(株) 社長
 皆さん、こんにちは。入会をさせていただいてから12年が過ぎました。その間、一度何かのときにお話させていただいたような記憶がございますが、角田さんから正式なご紹介をいただいてお話しするのは初めてなのではないかと思います。

 結婚式等、お祝い事で話をするのは、大変その場の雰囲気に乗って話をするのは楽しいのですが今日みたいな形ですと緊張させられます。

 今日のテーマは「日本の常識、世界の非常識」「世界の常識は日本の非常識」このことをお話しようと思いました。

 この本を書かれた方は、顕著な人では堺屋太一さんと竹村健一さんの本が、ネットで調べたら出てまいりました。ところが両方とも手に入れることができません。その他のもので、間に合わせがきくかなと思いましたが、なかなか思ったものがありません。私の知っている部分と、そこから仕入れた知識を混ぜながら少しずつお話をして行こうと思います。

 ○一番不思議に思ったことが、トイレに行って手を洗うか洗わないか。

 ○車を駐車するときに日本人は99%位の人が、バックで止める。世界の国のどこにいってもバックで止める人はいない。

 ○12月8日の真珠湾攻撃でアメリカ人を怒らせたのは、打電を忘れたということが一番らしい。攻撃したことに関して、アメリカ人がどういう恐怖感を持ったかといいますと、真珠湾を攻撃したことにより即戦力として戦える軍艦がなくなってしまった。

 無防備になって襲われるのではないかという恐怖感。日本人が思っているような感覚ではなくて、大変な恐怖感がアメリカ全土を襲ったということが、その後もリメンバーパールハーバーということで、ずっとアメリカの人たちは思い続けている。

 ○日本でもアメリカでも小学生がある人を「やっつけてしまえ」ということがある場合、日本では「生意気だ、やっつけろ」だが、アメリカでは「フェアでないからやっつけろ」になります。一つ例に取りますと、昔、N響のコンダクターを務めた小沢征爾氏は、生意気排除の世界の出来事で追い出された形だが、アメリカではフェアでないとN響が非難されたかもしれない。しかし結果としては彼は類稀な才能が開花したのは大変皮肉なことです。生意気排除は年功序列社会の原則。フェアでないという考え方は競争社会の原則。

 ○さいごにアメリカと日本の違いは、日本は何年さかのぼっても歴史というものがありますが、アメリカは空間的、論理的、組織的に把握できても、歴史的、時間的には把握はできないということでアメリカという国が存在する。ユダヤ人のように自分の国が無くても時間が生き続ける、これは日本も同じです。スタートの時点から、常識、非常識という考え方が変わってきているのではないかと感じました。

 アメリカには新聞社がたくさんあります。ニューヨークで何が起ころうとユタ州の住んでいる人が知ろうとも思わないし、ハワイ州の人もどうでもいい。自分の住んでいるところが自分の国という発想がアメリカの根本的な考え方になっている。

 日本人が考えている排他主義というのとアメリカ人が考えていることは根本的に違うのだと思いながら、他の国に言ったときに、自分の常識というもので物を推し量ると大変なことになるということを考えながら行動してみると、自分というものを違った形で見られるのではないかな、と思いました。