熊谷昇会員卓話:1996年1月24日
 
職業分類:ビジネスホテル
水海道第一ホテル
支配人
 ☆新会員ミニ卓話「ビジネスホテルとは」

 入会時にもお話をしましたが、私がこの水海道の地へ来て4月で丸5年になります。以前はサラリーマンをしていて現在の宿屋という職業に変わったわけですが、宿屋のプロではありませんので、日々勉強ということで、今取り組んでいます。

 ビジネスホテルという名前は、今日、案外と日常的に使われていますが、実際にこの名称が主流になったのは東京オリンピック以降、昭和40年代だったといわれています。

 それまでは一般の旅館、温泉旅館、或いは仕事で回るような旅館はホテルとはいえませんでした。

 最初に今のビジネスホテルのようなことを考え出したのは、法華クラブという旅館会社の社長さんで昭和2年に法華クラブの普及のために建てたのがはしりといわれています。それまでは仕事で回るような人はなるべく安くということで相部屋が主軸でした。

 しかし、仕事をする者(ビジネスマン)にとって一人で落ち着いて泊まれる部屋が欲しく、そこで一人一部屋主義の旅館を法華クラブが最初に建てたと言う事になる訳です。

 その後、YMCAとか、それに類した旅館が出来てきました。そして昭和39年のオリンピック前後には、初めて洋室を主体とした一人一室の旅館が出来上がったのです。(注:当時は各室にバスは無し)

 これを境に、昭和40年代、法華クラブの作ったホテルは、ビジネスマンのためのホテルで、いわゆるビジネスホテルといわれるようになり一般化していったと聞いています。

 ビジネスホテルは機能的に出来上がっており、大体、部屋の広さがポイントになります。したがってリビングルームのようなものはなく、手の届く範囲で構成するということになります。

 一部屋あたりの広さをあげると、9〜15uが主軸ですが、昨今は色々な形のホテルも出来て、少しリッチな部屋(15〜23u)もあるようになりました。

 部屋の料金は何で決めるのかと申しますと、部屋の広さと客室の備品によって決まります。テレビがあるか、冷蔵庫があるか、或いは歯ブラシ、シャンプーが常備されているか等、これらが料金にはね返ってくるシステムです。

 私共宿屋としては、安くて、きれいで、ビジネスマンが使いやすい宿屋経営を考えています。