北村 仁会員 2014.11.17          Topに戻る
 
「財団月間にちなんで」  国際ロータリー第2820地区 北村 仁ロータリー財団総括委員長
 本日は、ロータリー財団月間に因んで卓話を、という事で例会にお招き頂き有難うございます。常日頃は財団の活動について水海道クラブさんには大変なご協力を頂き感謝申しあげます。

 R財団というと直ぐに金かという話になりますが、決して其ればかりではありません。先ずロータリーの活動を理解していただく事が第一であります、次に参加して頂く事です、その上で財団が活動する為の資金を、と言う事になります。

 そこでロータリー財団の使命は何かと申しますと、【ロータリーの綱領とロータリーの使命を遂行し、世界理解と平和を達成しようとする国際ロータリーの努力を支援する】事であります。地域社会や国際社会への奉仕を更に強化し増大していく為には奉仕活動の充実、資金面での援助が大変重要となります。

 ロータリー財団の歴史は1917年、アーチ・クランフRI会長の「クラブが今後多くの事が出来るよう、緊急基金を築く必要がある」の提唱を受け、カンザスシティで開かれた大会において、ホストクラブの余剰金26.5ドルを【ロータリー基金】として立ち上げに使われた事が国際ロータリーのロータリー財団として知られる組織の最初の種であり、後に何百万人もの人々の生活を向上する為の援助を開始する最初の一滴であったと言われます。

 日本のロータリーとロータリー財団についてお話を進めたいと思います。日本のロータリアンは財団に対して大変多くの寄付をし、貢献をしております、これにはその歴史があります。東京ロータリークラブが1920 年「大正9年」に誕生致しました、日本に於ける第一号ロータリークラブです。
 
その後、太平洋戦争を機に国際ロータリーより脱会を致しましたが、1949 年(昭和24年)東京クラブは戦後再びロータリークラブをチャーターしました、その翌年にはロータリー財団から1 名の奨学生を送っても良いといってきたのです。

 日本がまだドルが自由に使えない時代、金も有りません、ここに財団の資金によって、日本の奨学生がアメリカに留学する事が許されたのです。清水長一さんという方でした。そして、1951 年またロータリー財団からまた一人奨学生を送ってよいと話がありました、このとき選ばれたのが、国連の高等弁務官をなさった緒方貞子さんでありました。

 日本は財団に一銭も出していない時代であり、日本がまだ大変な経済苦境にあり、ドルも無かった時、前途有望な学生を勉強にアメリカに送るという事は大変なことであり、国際ロータリーに対して大きな恩義を受けたわけです。

 そんな歴史的背景だと思われますが近年は250 名近い奨学生を送り出しており、また財団に対する寄付も世界の20%近くを達成しているといわれております。

 ロータリーは毎年すべてのロータリアンが100 ドルを『EVERY RORARANN EVERY YEAR』と皆様にお願いをしております。寄付をすることによって財団への関心がより深まるという大きな意義があります。

 さて、地区の財団活動について少しお話したいと思います。先ず、財団の活動は単に財団委員会に寄るものだけでなく、社会奉仕委員会、国際奉仕委員会、新世代奉仕委員会等の活動に深い関わりをもっております。

 この事から当地区と致しましては「地区補助金委員会」「国際親善奨学金財団学友委員会」「研究グループ交換委員会」「年次寄付恒久基金委員会」「100 周年記念ポリオ委員会」の五つの小委員会を設けてクラブの皆様のロータリー活動のお手伝いをする事と致しました。

 地区補助金に関しましてはDDFの20%を使用することが出来ますので、社会奉仕委員会と連携を持ちながらクラブの皆様の地域に於ける社会奉仕活動にお使いを頂きました。限られた財源の中ですので、皆様のご要望全てにお答えできませんでしたが、ロータリーを身近に感じ、ロータリーを広報する意味でも大いに役立ったのではないかと思います。

 本年度の予算は全て完了致しました、ご協力感謝申しあげます。国際親善奨学金、財団学友委員会は、昨年度より1 名少ない4 名の学生を決定致しました。

 財団への寄付が年々減少する中、奨学生の数も減少せざるを得ない状況にあります、しかし応募された学生は大変優秀な方々ですので、未来の緒方貞子さんを目指してオリエンテーションを開始し、各自目的の国、学校に向けて努力をしております。

 また学友と共にライラなどに参加を呼びかけ、新世代への協力もお願いしております。研究グループ交換は、本年度ロータリー100 周年を記念し、イタリア 2120 地区との受入、派遣を行うこととなり、各クラブからご推薦頂いた中から 4 名の方を選定いたしました。

 現在派遣に向けてオリエンテーションその他準備中であります。先方からは、当地区の地区大会に合わせて来日が予定されており、奇数分区の皆さんにホストをお願いすることになっております。

 ポリオにつきましては、キャンペーンは終了致しました、当地区は皆様のご協力によりかなり高い成績を収めることが出来ました、しかしながら日本としては目標額を達成しておりません、来年 6 月までには何とか達成したいとのことであります。

 特にポリオプラスパートナーは継続中ですので宜しくお願いをしたいと存じます。最後に、年次寄付、恒久基金の件ですが、本年度年次寄付について各クラブから目標値を提出して頂きました。当クラブは 130 ドルと目標値を設定して頂きました、宜しくお願いを致します。

 年次寄付の額が減少致しますと、今までお話いたしました地区補助金、財団奨学生を始め、マッチンググラントを通しての国際奉仕等DDFに関する多くのプログラムを遂行することが困難になります。優秀な若人を援助し、地域社会に、世界平和への貢献することが出来なくなります。
 
国際平和奨学金についても、当地区はパイオニア地区として貢献してまいりましたが、これも検討して行かねばならないと思います。また、恒久基金は明日のロータリー活動のための基金です、ともすれば年次寄付に重点が置かれがちですが、決しておろそかには出来ません、皆様のご理解を頂きたいと思います。

 国際ロータリーは世界の変革と共に、100周年を迎えた今、大きく変貌しようとしています、ロータリー創立当時の思想だけでは、世界の大きな流れに取り残されてしまうかも知れません。

 奉仕を実践し、世界に貢献するためには思想、行動と共にその財源も欠くことが出来ないと思います。

 やや明るさが見えてきたとは言え、厳しい経済環境の中にあります、国際ロータリーとロータリー財団の活動にご理解を頂き、財団活動への参加と募金活動にご協力、ご支援下さいます様お願い致します。

 御清聴有難うございました。
 

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