古矢 満会員 2009.3.25

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「職業について」
 昨年の今時期に入会させていただき、約一年が過ぎ初めて卓話をさせていただきます。初めての卓話なので、改めて自己紹介をさせていただきます。

 まず、家族の構成ですが、父・母・妻・子供が3人と私で7人家族です。又、この水海道ロータリーでは母方の祖父である長岡健一郎が、その当時に、皆様に御世話になっておりましたご縁もございます。

 さて仕事ですが、現在 潟tルヤ建商とフルヤコンクリート工業鰍ニ2つの会社を営んでおります。 まずフルヤコンクリート工業鰍ナすが、父方の祖父が、昭和初期より鬼怒川の川砂採取事業とした「古矢砂利店」を前身会社としております。

 昭和34年にコンクリート販売の為にフルヤコンクリート工業鰍設立し、本年50年目の節目の年を迎えることが出来ました。祖父から父へ、そして自分へと3代にわたり事業を続けてこられましたのも、多くの皆様のおかげ、そして祖父・父の苦労のおかげだと感謝しております。

 又、ロータリーの方に登録させて頂いております潟tルヤ建商ですが、昭和58年に先程お話した、フルヤコンクリート工業鰍フ自社プラントに砂利・砂を納入すべく、立ち上げた会社です。

 その会社設立時に父から「今度、別会社を作るから会社名何がいいべな?」と相談を受けたのを、今回この卓話を期に思い出しました。この当時自分はまだ16・17の小僧で、この時期は生意気でしたので、その時には感じなかったのですが、今になると父が跡継ぎとして色々と考えてくれてたのかなぁ?と今更父に聞くわけ行かないので勝手に思いました。自分も現在16歳の子を持つ親として、大変うれしく思うと共に、身が引き締まりました。

 さて仕事の内容ですが、現在は産業廃棄物処理業と建設工事業、主に解体の仕事をメインにしております。私自身18歳のときから東京に行き、25歳に結婚を機に帰ってくる期間、現場関係の仕事に就きました。

 7年間東京で丁稚奉公をしてきたのですが、ちょうど昭和60年のバブル絶好の時でした。あの当時人手が足りなかったのか、入社後すぐに現場をまかされ、現場を切盛りさせてもらいながらも、ろくすっぽ分からないくせに知ったかぶりして、親父以上の歳の人などと喧嘩したり、汚い作業服で渋谷や、銀座にのみに連れてってもらったりといい思いや、嫌な事など色々と経験させていただきました。

 特に思い出にあるのは、毎朝、東京都台東区にある通称「山谷」まで作業員を迎えに行き現場仕事をしていた事です。現在では大分人が減りましたが、あの当時は活気にあふれていました。

 あまり大きな声では言えませんが、仕事帰りは麻雀して酒飲んで、雨が振ったら朝から麻雀して酒飲んで・・・特に土日は競馬がありましたので、月曜日の朝がドキドキしていたことを思い出します。ちょっと大勝したらすぐに仕事を休むのです。

 そんな中、田舎に帰れない人や、事情を抱えている人達でしたので、二十歳そこそこの自分には色々と刺激がありました。でも逆を言えば人間味あふれる人達とのふれ合いがあったからこそ、思い出に残っていますし、その時期の経験が自分の少ない肥やしになっていると思います。

 さてそんなこんなの経験を経て、実家に戻ってきましたが、中妻駅周辺は第一種住宅地域に指定され、生コンプラントの立替る許可がでずにつくば市の方で当時の秩父生コンという会社と合弁プラントをはじめました。

 そこで、父と相談しながら新規産業として、今度は、今まで納めさせてもらったコンクリートの廃材の処理をしようと、現場関係の廃材をメインにして、現在の産業廃棄物の処理業をはじめました。

 又、自分的にはどうしても現場仕事がやりたいので、工事業の許可をとり、工事の仕事も始めました。廃材処理の仕事に関連しているのもそうですが、小さい時より物を作るより、壊すのが得意だったのもあり、解体工事という仕事をはじめました。そしておかげさまで現在に至っております。

 さてそこで、産業廃棄物の仕事をしていて感じる、最近話題の環境問題について少し堅い話ですがお話をさせていただきます。

 日本は、つい40年前までは環境に関しての規制が、し尿以外ほとんど無かったので、排水は垂れ流し、ゴミは埋め放題、つい最近まで燃やし放題でした。そして皆さんご存知の「イタイイタイ病や水俣病」などから公害の規制が始まりました。経済成長真っ只中という時代背景もありますが、大量生産大量消費という日本経済の構図は、現在においてもまだ続いていると思います。

 そこでつい最近になっては京都議定書での温暖化防止や、エコという名称による環境活動が盛んになっております。
そんな中、テレビ報道の行き過ぎだなと感じる点や、国の環境政策についての甘さや、リサイクル現場での生の声を踏まえて何点かお話したいと思います。

 まずはリサイクルについてですが、レジ袋 ⇒これは元々石油精製時にでるBTX 成分という精製後の最後のカスだそうです。皆さんも昔にご覧になったと思いますが、石油コンビナートの煙突から火が出ていたのを見たことがあると思います。

 レジ袋はそんなカスである触媒技術を生かして再生したリサイクル商品です。最近はマイバックでお買い物という風潮ですが、仮にマイバックが汚れたり、新しいものがほしいという感覚で、一年に一度買い換えていたらそちらの方が石油を使うことになるそうです。もしレジ袋がなくなったら、いまのところそのカスはまた燃やされることになるそうです。
ペットボトル ⇒軽くて便利だという事で、ジュースなどの飲み物ほとんどに使われています。

 こちらは一度ペレットというプラスチックの粒にしてから、洋服に再利用したり、プラスチックのリサイクル品として代用されております。しかし現在の世界情勢の下、中国への輸出がほとんど止まってしまい流通せずあふれております。

 その結果有償で流通していたのが、焼却されるという事態になっており、現在、金がかかるという事で、自治体によっては野積みのままになっていたり、燃えるゴミに入れるというところも出てきています。

 割り箸 ⇒当初カナダやアラスカで伐採した枝などの間伐材を焼却していた物を、日本の商社が輸入してリサイクルとして割り箸を作ったそうです。しかし需要が増えすぎて割り箸を作るために伐採をするという事態になってしまいました。
 
 結果、当初は立派なリサイクル品が環境に良くない物として、エコ活動などでマイ箸推進などという逆の悪い立場の商品になってしまったのです。

 以上の点からもリサイクルが経済活動に直結しているのが分かると思います。

 又、環境についての報道の行き過ぎについて感じる点としましては、ダイオキシン ⇒一時期テレビや新聞で大騒ぎしたのをみなさん覚えていらっしゃると思います。

 しかし現在はほとんど話題にもなりません。環境ホルモンによる影響として猛毒だとしていたのが、因果関係が無いとなったらピタっと報道が止まりました。名前が毒々しいからなのからか知りませんが、タバコからも焼き鳥を焼いている炭からもダイオキシンは出ております。

 何でもかんでも燃やすのは別といたしまして、昔から火を使い生活していた人間にはそれほど影響は無いそうです。

 家電リサイクル ⇒テレビや冷蔵庫など一律数千円の料金を支払い、リサイクルをするというものですが、業界の仲間で処理をしている人から聞きましたところ、メーカーからすべてリサイクルに回っているわけではなく、中古品として海外にかなりの量が出回っているそうです。

 それはそれでリサイクルなのですが、料金を支払っている消費者からすれば疑問が生じます。そしてここにきて地デジ対応としてテレビを買い替えなどと、まるで時代に逆行している感じがしてなりません。
バイオ燃料 ⇒これは大豆やとうもろこしなどから作る燃料ですが、アメリカがほとんどです。

 食糧危機で飢えている国もあるのにと、皆さん感じるでしょう。私も感じます。しかし実際のところは、遺伝子操作の作物を、日本を始めヨーロッパなどで、食の安全という観点から輸入を控え始め、売れないなら燃やし
てしまえというアメリカの政策だそうです。京都議定書を批判しているアメリカが突然エコなどと目覚めるはずがありません。オバマさんはわかりませんが・・・

 地球温暖化 ⇒これは地球規模の大きな話になりますが、私も何が悪いのかはっきり言って分かりません。異常気象や海面上昇など危険だなどと言っていますが、実際には専門家も判らない事が多いそうです。

 長い地球の歴史の中ではもっともっと温かい時期もあったらしいですし、極寒のシベリアやアラスカなどで作物が作れていいとかという意見もあります。

 そもそも植物は二酸化炭素を吸って生きていますから、植物からしてみればいい時代じゃないかなと思います。地球環境についてなどと騒いでいても、地球自体は長い年月の間に、大きな隕石がぶつかったり、火山活動でドロドロになったり、赤道まで凍りつく時代があってもしっかりと生きています。

 環境問題は結局のところ人間の問題だと思います。国によっては食べるものが無くて餓死している国もあれば、年間何億万トンと食べ物を捨てている国もあります。

 便利さや儲かるものが優先されていては、決して良くなるはずが無いと思います。先ほども申しましたが、経済と環境問題は直結しており、国によっての価値観も違いなかなか難しいと思います。

 色々と環境問題について偉そうな事をお話させていただきましたが、結局のところは、エコ活動などと聞こえがいいですが、結局人間のエゴから来ているということをしっかりと認識して、本当に何が大切なのかどうするべきかを見極めて、行動し、子どもたちに伝えて行けたらいいなと思います。

以上まとまらない話でしたが卓話とさせていただきます。ご静聴ありがとうございました。

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