つくば学園ローターアクトクラブ会長 石塚美紗様 2008.9.17

右手社会について
 ・バリアフリーやユニバーサルデザインは主に障害者やお年寄りの為にあるものと思いがちの人が多い
 ・右利きが人口の殆どをしめる日本では右利き優先のものが多い=右手社会となっている
 ・左利きの人には生活しにくい社会なのにバリアフリーとしてはあまりとりあげてもらえない

人間工学とは
 ・人間の機能や能力を究明し、人間に適合した道具、機器や作業環境を作り上げてゆく領域
 ・すでに作られた、あるいは、作られるであろう道具、機器や作業条件に人間をいかに効率よく、快適に、安全に適合させるかという適正の訓練の領域

この2つの領域から成り立っている

ユニバーサルデザインとは
 ・誰もが快適な生活が出来るようにとデザインされた物や社会などを指す言葉、またはその考え
 ・主に生活にハンディのある障害者、お年寄りなどに対して考えられる
ユニバーサルデザイン7つの原則
 ・公平性誰でも使える ・自由度自由に使える ・簡単さ簡単に使える
 ・明確分かりやすい ・安全に使える ・持続性持続する 
 ・空間性使う人の用途に合わせて使える

左利きの人からみた右手社会だと感じるところ
 ・駅の改札(右手で切符を入れる)
 ・自動販売機(お金を入れるところが右)

 ・車が右ハンドル(スイッチなどの操作が右手)
 ・電子レンジ(右側に操作スイッチ)
 ・カメラ(シャッターボタンが右)
 ・割り箸の袋(左向きに置くと裏返しになる)
 ・腕時計(リューズが右についている)
 ・カッター・包丁(切っていると外に逃げていく)
 ・缶切り(左利きには全く使えない)
 ・男性用パンツ(用を足すとき右手で開けるようになっている)

左利きの人からみた右手社会と感じるところ
 ・クリアファイル(右から出すようになっている)
 ・バレッタ(女性用の髪留め)
 ・コインロッカー(ドアが右側に開く)
 ・テンキー(右側にある)
 ・テーブル付きの椅子(右側が多い)
このようにあげていったら書ききれないほど存在する右手社会の要因

左利きに対しての差別
 ・「左は間違った手」 ・「行儀が悪い」 ・「左利きって器用だよね」
 ・科学的に根拠のない左利きの都市伝説(左利きは早死にする等)
 ・【ぎっちょ】という言葉

左利き用の文房具
 ・左利き用カッター ・左利き用ハサミ ・左利き用スケール ・左利き用のキッチン用具
 ・左利き用フライ返し ・左利き用スライサー ・左利き用缶切り
左利き用の生活用品
 ・テーブル付きチェアー ・UD 計算機 

左利きの人が抱える悩み
 ・左利き用の道具や文房具は高い ・買える場所が少ない
 ・左利き用の電化製品が少ない ・そもそも左利き用と特別扱いされたくない
 ・小さい頃、無理矢理矯正されることが多い
 など、一般的に見えるが、差別されてしまうケースが多い

右手社会を改善していくために
公共施設での対策と理解
 ・右手で切符を入れる改札の改善 ・UD の自動販売機の製作、導入
 ・UD の生活用品を買いやすくする ・100 円ショップで販売できるものの検討
 ・大手量販店での取り扱い数を増やす
 ・学校で取り扱う文房具の改善
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