筑波学院大学 学長 門脇厚司様 2007.3.7
なぜ、いま、若い世代の“社会力育て”なのか |
1. 子どもたち(若い世代)の育ちの何が問題なのか。 *「他者の喪失」そして「現実の喪失」・・・・社会力の衰弱・・・・「非社会化」の進行 *脳機能の劣化・・・・発達意欲(学習意欲)の低下・・・・学力の低下 *そして「私も社会の一員である!」という自覚(市民意識・公共心)の欠如 2.社会力とはどのような資質能力か。 *人が人とつながり社会をつくる力 *そしてよりよい社会を作ろうとする意欲、構想力、実行力 3.教育再生会議の提案はわが国の教育を再生させるか。 *逆効果を引き起こすだけ・・・・・進行中の非社会化を加速する・・・・ 教育再生会議提案と正反対のことをやる方が正しい道。 4.大人たちは、いま若い世代の社会力を育てるために、地域で何をしたら いいか(しなければならないか) *地域をコミュニティ(親密圏)にするために、出来る事からすぐにやり始めること ・・・誰かがやるだろうと待つのではなく「まず、自分からやり始めよう」と決意し、 他の人にも勧め誘う事。 社会力ある人間の具体的イメージ @ 人間が大好きな人間 A どんな人ともうまくコミュニケーションできる人間 B 他の人といい関係がつくれる人間 C 他の人と協力しながら物事を成し遂げることができる人間 D 他の人の身になり、立場に立って物事を考えられる人間 E 他の人を思いやれる人間 F 物事に対して常に前向きに取り組もうとする人間 G 何事にも創意工夫を怠らぬ創造的な人間 H 自分も社会の一員であるという自覚がある人間 I 社会の運営に積極的に関わろうとする構えができている人間 J 自分の能力を活かし、家庭や地域や職場で自分の役割を果せる人間 K 社会の改善や改革にも積極的に関わろうとする意欲のある人間 L 広い視野から社会の動きや社会の動向を判断できる人間 M 自分の行動が他の人や社会の動向にどう影響いるかを考えながら行動できる人間 N 人類社会の将来に常に思いを馳せながら行動できる人間 <参考>社会人基礎力の能力要素 (経済産業省2006年4月発表) @ 物事に進んで取り組む力 A 他人に働きかけ巻き込む力 B 目標を設定し確実に行動する力 C 現状を分析し目的や課題を明らかにする力 D 課題の解決に向けたプロセスを明らかにする力 E 新しい価値を生み出す力 F 自分の意思をわかりやすく伝える力 G 相手の意見を丁寧に聴く力 H 意見の違いや立場の違いを理解する力 I 自分と周囲の人々や物事との関係を理解する力 J 社会のルールや人との約束を守る力 K ストレスの発生源に対応する力 |